相続税の申告をするに当たり、被相続人が所有していた海外にある不動産についても、申告しなければなりませんか?

 

海外にある財産を相続した場合には、その相続人が居住無制限納税義務者又は非居住無制限納税義務者に該当するときは、海外にある財産についても申告しなければなりません。
財産の所在地は、各々の財産ごとに定められています。

1.財産の所在地
財産の所在は、それぞれ次によって判定することとされています。
(1)動産又は不動産(不動産の上に存する権利を含みます)
その動産又は不動産の所在によります。
(2)船舶又は航空機
その船籍又は航空機の登録をした機関の所在によります。
(3)鉱業権若しくは租鉱権又は採石権
鉱区又は採石場の所在によります。
(4)漁業権又は入漁権
漁場に最も近い沿岸の属する市町村又はこれに相当する行政区画によります。
(5金融機関に対する)預金、貯金、積金又は寄託金で政令で定めるもの
預金、貯金、積金又は寄託金の受入れをした営業所又は事業所の所在によります。
(6)保険金
保険の契約に係る保険会社等の本店又は主たる事務所の所在によります。
(7)退職手当金、功労金その他これらに準ずる給与
当該給与を支払った者の住所又は本店若しくは主たる事務所の所在によります。
(8)貸付金債権
債務者(債務者が2以上ある場合においては、主たる債務者とし、主たる債務者がないときは政令で定める一の債務者)の住所又は本店若しくは主たる事務所の所在によります。
(9)社債(特別の法律により法人の発行する債券及び外国法人の発行する債券を含みます)若しくは株式、法人に対する出資又は政令で定める有価証券
当該社債若しくは株式の発行法人、当該出資のされている法人又は当該有価証券に係る政令で定める法人の本店又は主たる事務所の所在によります。
(10)法人税法第2 条第29号(定義)に規定する集団投資信託又は同条第29号の2 に規定する法人課税信託に関する権利
これらの信託の引受けをした営業所、事務所その他これらに準ずるものの所在によります。
(11)特許権、実用新案権、意匠権若しくはこれらの実施権で登録されているもの、商標権又は回路配置利用権、育成者権若しくはこれらの利用権で登録されているもの
登録をした機関の所在によります。
(12)著作権、出版権又は著作隣接権でこれらの権利の目的物が発行されているもの
発行する営業所又は事業所の所在によります。
(13)相続税法第7条の規定により贈与又は遺贈により取得したものとみなされる金銭
みなされる基因となった財産の種類に応じ、相続税法第10条に規定する場所によります。
(14)上記に掲げる財産を除くほか、営業所又は事業所を有する者の当該営業所又は事業所に係る営
業上又は事業上の権利
営業所又は事業所の所在によります。
(15)国債又は地方債
日本国内にあるものとし、外国又は外国の地方公共団体その他これに準ずるものの発行する公債は、当該外国にあるものとします。
(16)上記財産以外の財産
当該財産の権利者であった被相続人又は贈与をした者の住所の所在によります。

2.判定の時期
上記1で述べた財産の所在の判定は、その財産を相続又は遺贈により取得したときの現況によって行います。

3.外国税額控除
相続又は遺贈により国外にある財産を取得した場合において、その所在地国の法令により日本の相続税に相当する税が課されたときは、二重課税を防ぐため、相続税額からその所在地国の法令により課せられた相続税に相当する税を控除します。
ただし、その控除する金額が次の算式により計算した金額を超えるのであれば、その超える部分の金額は控除されません。
日本の相続税×国外財産の価額/相続又は遺贈により取得した財産の価額のうち課税価格計算の基礎に算入された金額

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